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小説・クロスステッチ第2部 <完>
18.罪 ~ 20.絆


クロスステッチ 第二部 18.罪 03

2010.11.22  *Edit 

 ……さむい……。
 なんだか、寒い……。
 それに…お腹が…痛い……。

 理子は寒くて両腕で自分の体を抱きしめようとしたが、
腕が動かせない。腕を引っ張ると手首が痛い。
 どうして……?
 まさか、縛られてる?
 そう思って目を開けたら、全く知らない部屋が視界の中に
飛び込んできた。
 驚いて起き上がろうとして、改めて両手が縛られている事に
気付いた。
 そして、ジーンズは履いているが上半身はタンクトップ一枚の
姿になっている事にも気付いて愕然とした。
「目が覚めた?」
 どこか嘲笑うような声音が聞こえて横を見ると、さっきトイレの
前でぶつかって来た男が、椅子に座っていた。
「あなたは確か、ヤマモト…」
「ユウスケだよ。さすが東大生。記憶力がいいね」
 理子は部屋の中に、もう1人男がいる事に気付いた。
全く見た事の無い男で、ユウスケと名乗る男と同世代と思われる。
「おい、ユウスケ。勿体ぶって無いで、さっさとやっちまおうぜ」
 もう1人の男の急くような言葉に、ユウスケは口の端を
少し上げて笑った。その笑顔は冷たくて、理子は恐怖心が
一挙に高まるのだった。
 両手両足ともベッドに縛り付けられていて、全く動かせなかった。
口は塞がれていなかったが、恐怖心のせいなのか声が出ない。
「増山理子……。お前、震えてるな。怖いのか」
 嘲るように理子を見下ろしている。
「お前のような、何の変哲も無い女を、どうして増山先生は
選んだんだろうな。……お前一体、どうやって誑し込んだんだ?」
 この男は一体何者なのだろう?
 どうして、こんな事をするのか。
 そして、どうしてそんな事を言うのだろう。
 ユウスケはフッと笑うと立ち上がり、机の引き出しの一番下を
開けると、カメラを取り出した。一眼レフだ。大口径のかなり
高級なレンズだ。
 そのカメラを一端机の上へ置くと、今度は三脚を出してきて、
ベッドの前に立て出した。そしてカメラを固定し始めた。
 理子はその様子を見て慄いた。
 考えたくは無いが、何となく目的が予想できてしまう。
 恐怖心は増す一方だ。
 この状況下で、一体どうしたら良いのだろう。
 最後まで諦めたくは無かったが、どう見たって不利だ。
 カメラを固定し終えると、ユウスケはファインダーを覗いた。
そして、「おい」と、もう1人の男を促した。
男は「ああ……」と返事をすると、厭らしそうな笑みを
浮かべながら理子に近づき、理子のタンクトップに手を掛けると、
裂いたのだった。
「いや…!」
 理子は思わず叫んだが、実際に口から出た声は
掠れていて小さかった。
 カシャカシャとシャッター音が鳴った。
「やめて。どうして、こんな事をするの?」
 理子の問いに、ユウスケはファインダーから顔を上げると、
「お前は、どうしてだと思う?」
 と言ったのだった。
「わからない。わからないから、訊いてるんじゃない」
 理子はそう言って、ユウスケを睨んだ。
 そんな理子にユウスケも睨み返してきた。
「お前、こんな状況なのに、案外冷静なんだな。それに気が強い
みたいだ。大人しそうな顔してるのにな。まぁ、大人しいだけの
女だったら、あんなイケメンの担任教師と恋愛なんかできないか」
 ユウスケはそう言うと、再びファインダーを覗き、カメラの位置を
調整すると理子の傍へやってきて、ベッドの上に腰かけた。
「気の強い態度だけど、体は正直だな。震えてる……」
 嬉しそうな顔をして、理子のお腹を指でなぞった。
「触らないで」
 悪寒が走る。
「そう言われると、尚更触りたくなる。それに、凄く肌触りが
いいんだな。色も白いし、胸も大きいし。増山先生がどうして
この体しか抱けないのか、実際に俺も抱いてみないと
分かりそうにないな」
 ユウスケの言葉に、理子は驚いた。 
 どうして、先生が私しか抱けないって知ってるの?
「おい、ユウスケー。さっさとやっちゃってくれよぉ。
俺、次を待ってんだからさぁ」
「うるさいな。お前は黙って待ってろ」
 そう言うとユウスケの指が理子のジーンズに掛かった。
ボタンを外され、ジッパーを下げられる。
「やめて。お願いだから……」
 理子の言葉に、ユウスケの指が止まり、視線が理子とぶつかった。
「増山先生と、離婚しろ」
 思いもよらない言葉に、目を見張る。
 何故、この男にそんな事を言われなければならないのか。
「おい。何とか言えよ。離婚するのか、しないのかっ」
 強い口調に、理子は首を横に振る。
「離婚なんて、しない……」
「そうか。まぁ、そうだろうな。人に言われて簡単に離婚する
くらいなら、こんな目に遭って無かっただろうからな」
「ねぇ、あなた、一体、何者なの?どうして、こんな事をするの?」
 理子の言葉に、ユウスケは呆れ顔の中に軽蔑の色を浮かべた。
「まだ、わかんないのか。……お前達が夫婦でいる事で、
傷つき不幸になった人間の関係者、とだけ言っておくか」
 やっぱり、そうなのか。
 あの写真は、単なる嫌がらせでは無かった。
「お前が離婚しないと言ってもな。こんな写真を見せられたら、
先生はどう思うかな。それに、この体しか抱けないと言っても、
他の男にレイプされた体を抱く事ができるのかな」
 ユウスケは笑いながらそう言うと、理子に顔を近づけて来た。
 左手にカメラのリモコンを持っている。理子を凌辱しながら
シャッターを切るつもりなのだろう。
 こんな風に自由を奪われて、無理やり穢されるなんて、悔しい。
このまま、弄ばれるなんて真っ平ごめんだ。
 ユウスケの唇が理子の唇に重なろうとした瞬間、
理子はその唇に思いきり噛みついた。
「いーーーっ!!」
 ユウスケは理子から飛びのくように離れた。
「いってぇ……」
 蹲るユウスケに、「大丈夫かっ!」と、もう1人の男が
駆け寄って来た。
「このアマッ!!」
 男は立ちあがって理子へ向かって来ようとしたが、
ユウスケに掴まれて阻止された。
「ユウスケ!なんだよ、おい!」
 納得いかないでいる男を制して、ユウスケは再び理子の傍へ
やってくると、理子の上に馬乗りになって、思いきり頬を
叩いてきたのだった。
 バシバシと、往復ビンタを何度も喰らい、理子の意識は
朦朧としてきた。最初の一撃が物凄く痛く、続くうちに
感覚が麻痺してくるのを感じた。
「くそ生意気な女め!……お前なんかの、一体どこがいいってんだ!
……姉さんの方がずっと美人じゃないか。……お前さえいなきゃ、
姉さんは幸せになれたのに!」
 ユウスケはそう言いながら、理子の頬を叩いていた。


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