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小説・クロスステッチ第2部 <完>
7.終 息 ~ 9.試 練


クロスステッチ 第二部 8.嵐 03

2010.09.16  *Edit 

「先生・・・」
「理子。君はこれからも自分の思う通りにしていいよ」
「先生、それはどういう意味ですか?」
「他の男とデートしたければしても構わないって事さ」
 理子はその言葉に驚いて、雅春の方を向いた。
「どうして、そんな事を言うの?」
「俺は、君を縛る気は無いよ。結婚していようが、君は自由だ」
 雅春の瞳は、意外にも凪いでいて優しかった。
「そんな事、言わないで」
「どうして?」
「だって・・・。悲しくなってくる」
 理子は涙が滲んでくるのを感じた。
「君が悲しくなる必要は無いよ。いつだって、君は俺の嫉妬に悩まされ、
苦しみ、傷ついてきたじゃないか」
「嫉妬しない先生なんて、先生じゃないわ」
 理子は思わず、そう言ってしまった。その言葉に雅春は噴き出した。
「先生はまさか、結婚したことを後悔しているの?」
 理子の言葉に、雅春は真面目な顔になった。
「そんなわけ無いじゃないか」
「だって、私との事を後悔してるみたいだから・・・」
 理子の目から涙が溢れて来た。
「君は初めての時にどう思った?まだ早過ぎるって思っただろ?
かなり抵抗したじゃないか。それなのに俺は強引に君を奪った。
しかもしつこく三度も」
 理子は雅春の腕の中で無言で首を振った。
「それから後だって、君は俺の求めに随分と困惑しただろう?俺は、
初めての事だったから、自分でも上手く制御できなかった。相手が
生徒なんだって自覚が、結局は足りなかったんだ。だから、今回の
ように騒ぎになって責められても仕方無かった。だけど、
悔やまれるのは君の事だ。至らない俺のせいで、君を酷く傷つけて
しまった。あの時、高校生の君を強引に奪ったりなんかしなければ、
こんな事にはならなかった筈だ。そう思うと、悔やまれて仕方ないんだよ」
 雅春は自分の腕の中で泣いている理子をそっと抱きしめた。
「先生。そう思われるなら、それ以上言わないで。私を傷つけたくないと
思うなら、後悔してるなんて言わないで。あの時が無かったら、
今は無かったのよ。あの時を否定すると言う事は、今のこの生活も
否定する事になるのよ?土日しか逢えないし、しかも帰る時間を気に
しなきゃならないし、先生は今よりも私の大学での生活にヤキモキ
する事になってたわよ?」
「そうだな。それは嫌だな」
 雅春の顔に笑みが生じた。
「確かにちょっと、早いとは思ったわ。だって、互いの気持ちを
知ってから2カ月しか経って無かったし、しかもその間に逢ったのは
僅か一度だけ。逢って三回目だったんだから、早いって思うのも
当然でしょう?でも、遅かれ早かれ、在学中には結ばれてたと思う。
それが自然よ」
「理子。君がそう言ってくれて嬉しいよ。だけど、俺が求めなければ、
そうはならなかったよな。なんせ君はとても怖がりで
恥ずかしがり屋なんだから」
 理子は雅春の胸に額を擦りつけた。
「そうよ・・・。先生が強引だったからよ。でも私・・・
そんな先生が好きなのよ」
 理子がそう言ったところで、バスタブが一杯になった事を
知らせる音が鳴った。
「そうか。じゃぁ、お風呂も一杯になったようだし、入ろうか。
一緒に」
 そう言われて、理子は思わず首を振った。
「駄目だよ、もう。君が選んだんだから、拒む事は許さない」
 雅春はそう言うと、抱きしめていた手を解き、理子を押しやった。
 洗面所に入ると、雅春はさっさと服を脱いで裸になり、
「待ってるから」と言って先に中へ入って行った。取り残された理子は
途方に暮れた。脱がされるのも恥ずかしいが、これもこれで恥ずかしい。
だが、逃げる訳にもいかない。決意を固め、衣服を脱いだ。
 そっとドアを開けて手で隠しながら中へ入ると、シャワーを
浴びていた雅春が、「こっちにおいで」と手招きした。理子は目の
やり場に困りながら、雅春のそばへ寄った。長い腕が伸びて来て、
理子の体は抱き寄せられる。
 裸の体が密着した。雅春の硬いものが理子の腹部に当たっている。
とても熱い。恥ずかしさが増して来るのだった。
「理子・・・、こうしてるだけでも感じて来るよ」
 雅春が切なげに言った。理子も同感だった。同じ裸であっても、
ベッドの上とは違う興奮が湧いてくる。
「洗ってあげるから、ジッとしてて」
 雅春は低く甘い声でそう言うと、理子の体を優しく洗いだした。
丁寧に、そして丹念に洗われた。石鹸のついた手が、普段よりも
滑らかに体中を動き回り、興奮が高まる。綺麗にシャワーで流された後、
今度は理子が雅春を洗うように言う。
 理子は躊躇いながらも、同じように雅春の体を洗った。局部を洗う
時には戸惑った。だが、躊躇っている理子の手を取って、雅春は
自分のそれへと誘(いざな)った。
「この間と同じようにやってごらん?」
 雅春は理子の耳元に優しく囁いた。理子は赤くなりながら、そっと
包み込むように握り、優しく洗った。そうして、シャワーで石鹸を
綺麗に流したのだった。
 互いの体から石鹸が無くなった後に雅春が言った。
「理子。頼みがあるんだ」
「えっ?」
 不思議そうに見上げた理子の目に、やるせない目をした雅春が映った。
 雅春は理子の手を取ると、再び自分のモノへと当てがった。
理子は驚いて手を引こうとしたが、駄目だった。
「今度はこの状態で、さっきみたいにしてくれないか」
「先生・・・」
 理子は戸惑いの目を向ける。
「そっと握って、上下に動かして」
「先生、でも・・・」
 尚も躊躇っている理子に、雅春は言った。
「君にして欲しいんだ。君に」
 強い口調でそう言われ、理子は黙って頷くと、言われた通りにした。
 理子の手の動きに応じて、雅春が声を上げた。綺麗な顔をした
雅春が、目を瞑り、眉を寄せ、悶えている。その色気に満ちた顔を見て、
理子も興奮してくる。
雅春の声が大きくなり、浴室にこだまする。何とも艶めかしい空間だ。
 理子はよくわからないまま、雅春に言われた通りにした。
雅春の興奮がどんどん高まっていくのを感じる。いつもとは違う
光景だった。そしてとうとう、雅春の先端から、ドクドクと液体が
溢れだしてきた。握っている理子の手にも流れ落ちて来た。
「理子、ごめん・・・。君の手を汚してしまった・・・」
 雅春は、息も途切れ途切れにそう言った。理子は首を振る。
 まだ握っている理子の手を離すと、雅春はシャワーを出して洗い流した。
「凄く、良かったよ。・・・ありがとう」
 そう言って抱き寄せられ、唇を塞がれた。口が開かれ舌が侵入してくる。
何度も何度も舌が絡み合い、唾液が混じる。そして、滑らかな指が
体中を這い、中心にある花びらを弄ぶ。霧の中にいるような水滴を
体中に感じながら、互いの体を密着させる。
 雅春は理子の片足を上げて開くと、そこへ自分のものを差し込んだ。
理子は熱い棒が入って来たのを感じた。そして、そこから体中に
熱い波が広がってゆく。
 雅春は空いた手で理子の乳房を揉みながら、腰を激しく回すのだった。
理子は声を上げ、体が震えた。とても感じる。
 雅春の腰の動きが益々激しくなり、理子の声も大きくなった。
「理子・・・、凄くいいよ。君の中は凄く気持ちいい・・・」
 雅春の喘ぐ声が激しくなった。
 二人の声が共鳴し、浴室内に反響する。互いの声に興奮が高まり、
二人は一挙に上り詰めた。
 理子はぐったりと、雅春の体に凭(もた)れかかり、しがみついた。
息だけが荒い。雅春はそんな理子を抱きとめて、髪を優しく撫でていた。
そして、シャワーを掛けてからバスタブへ共に浸かった。
 雅春と向きあって膝を立てて座った。手は胸元を隠している。
そんな理子を見て雅春は優しく笑った。
「理子、こっちにおいで」
「でも・・・」
「この態勢じゃ窮屈だよ。俺、足を伸ばしたい。だからこっちへ来て」
 そう言われて仕方なく理子は雅春の膝の上へ移動した。横座りになる。
雅春の肩に頭を乗せた。雅春はそんな理子の肩に手を回す。
 暫く二人は目を瞑ってそのままの態勢でいた。ゆったりした
空気が流れ、心地良い時間だった。
「ねぇ、先生・・・」
「ん?」
「イクってどういう事?」
 突然の理子の言葉に、雅春は驚いて目を剥いた。
「どうしていきなりそんな事を訊く?」
「あの、…その…、富樫君に『お前まだイッた事が無いだろうって
言われて』
 雅春は軽く溜息を吐いた。
「何で彼がそんな事を言うんだ」
「私が先生しか知らないから、経験が浅いと思ったみたい…」
 理子は真っ赤になりながら、そう言った。
 理子の言葉に雅春はフンと笑って「なるほどな」と言った。
「君は幾らセックスしても、ヴァージンにしか見えないからな」
 雅春の言葉に理子は俯いた。自分ではわからない事だが、
ストレートな物言いに恥ずかしくなってくる。
「富樫君が、先生に頼んでイカせて貰えって言ったの。
経験豊富そうだから、できるんじゃないかって。そういうものなの?」
 理子は呟くように訊いた。
「フッ。初めての女をいきなりイカすってのは無理だな。そこまで
行くのに、幾らかは時間がかかる。一朝一夕ってわけにはいかない」
「それは、じゃぁ、できるって事なのね?」
 雅春は俯いている理子の顎に指を掛けて、上を向かせた。
「できるよ。・・・理子はイッてみたいの?」
 低い声で囁かれた。その声だけで感じて来る。理子は頬を染めたまま、
黙っていた。興味はあるが怖い気持ちもあるのだった。
「俺は、まだ君をイカすつもりはない」
 理子は驚いて雅春を見た。雅春は妖艶な瞳をしていた。
「がっかりした?」
 その言葉に首をふる。
「そうじゃなくて、ただ単純に、どうしてなのかと思って・・・」
「君は俺とのセックスをどう感じてる?回を重ねるごとに、
落ちる深さが増していると思わないか?」
「思います・・・」
 雅春は理子の顔に掛っている髪をよけた。
「俺は、君の変化をはっきり感じてる。慌てる事は無い。いずれ自然と
イクようになるさ。そう簡単にイッてしまっても、面白く無いしな。
もどかしさも、また一興さ」
 雅春はそう言って、歯を見せて笑った。頬に笑窪ができる。こんな
状況に似つかわしく無い、爽やかな笑みだった。その微笑みを見て、
理子はホッとする。この人に全てを任せていれば、それでいいんだ。
そう思えて来る笑顔だった。

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~ Comment ~

Re: 理子は研究熱心ですねえ…>misia2009様 

misia2009さん♪

こういうの、研究熱心って言うのでしょうか?(爆)
先生のえっちに感化されつつある理子ですね。
いいのか、悪いのか…。
まぁ、夫婦になったからね。いいよわよねぇ*^^*

理子は研究熱心ですねえ… 

さすが東大、日本史専攻、研究者候補。
とりあえず「こっちの嵐かw」と思いながら楽しく読みました~
休まず2番は基本ですね!(爆
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