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小説・クロスステッチ第1部 <完>
第9章 染まる染まらない~第15章 許されざる者許す者


クロスステッチ 第1章第9部 染まる染まらない 第1回

2010.03.11  *Edit 

 鏡に映る自分を見る。
 どこか、変わっただろうか。
 以前よりも、女っぽい?潤んでる?角が取れてる?
 そう思って見ても、あまり変わったようには見えなかった。
 胸元に、緑と虹色の石が小さく輝いていた。理子は増山に
言われた通り、あれからずっと肌身離さず身につけたままだった。
先生がいない時には、この石が守ってくれる。そう思った。
ぬくもりを感じる。
 体の刻印は既に消えていた。帰宅してから、見られないように
随分気を使った。局所に違和感を覚えながらも、意識して普通に
動いた。母は妙に敏感な所があるので、ハラハラした。普段からの
ポーカーフェイスが役立ったと言える。理子がポーカーフェイスに
なったのは、母の影響だ。母も、人前では澄ました顔をして、
見ていないようで見、聞いていないようで聞いていた。
油断のならない女性だ。
 過干渉の母のお陰で、理子は嘘をつくのが上手くなったと
自分で思う。子供の時から禁止事項が多かった。どこへ行ったら
いけない、何をしたらいけない、こうしろ、ああしろ、と
やたらと干渉する。だが、子供のする事にいちいち手出しを
するような過保護では無かった。自分の事は自分でしなさい。
人を当てにするんじゃない。転んだら自分で立て。そう言って
困った時にも助けてくれない。余計な事で干渉されるよりも、
普段は暖かく見守ってくれて、困った時に手を貸して欲しかった。


 理子は生来、自由奔放な性質(たち)だった。束縛されるのが
嫌いだ。だから、冒険とか探検が大好きで、横浜に住んでいた時には、
近所の子たちと、そういう遊びをよくしていた。
 道を覚えるのが早く、迷子になった事がない。一度通れば
9割がた覚えている。二度通ればほぼ100%覚えてしまう。
だから、年に数回行く祖父母の家は、幼少のうちに既に覚えていて、
一人で行く事ができる。だが、母親は物凄い心配性で、子供だけで
祖父母の家へ行かせなかった。高学年になっても、電車に乗って
2駅先の街まで行く事すら禁止されていた。
 だが、理子は行きたかった。だから親に内緒で、友達と電車に
乗って横浜まで遊びに出たし、お金が無い時には、自転車で2駅先の
街まで行ったりした。お金が無い事が殆どだったから、自転車では
随分とあちこちへ行ったものだ。
 小遣いはたまにしか貰えなかったので、街へ遊びに行っても、
見て歩くだけだ。それだけでも楽しかった。時々、おやつを
持参して行く。親には友達の家へ遊びに行くと言っていた。
小学生くらいの子供は、遊びに出たら、どこで遊んでいるか
なんて親にはわからない。
 中学に入っても、親の締め付けは厳しかった。それでも、
最寄駅から電車で10分くらいまでの街なら、目くじらを立て
なくなった。中学に入ると、参考書や教材など、近所で手に
入らないものが増えてくる。そういったものを入手するのには、
近辺の大きめの街へ行くしかない。
 理子は、その、近辺の街へ行くと親に言っては、友達と
原宿まで出かけたりしていた。お金が無いから電車賃がやっとで、
買い物なんてできなかった。それでも、そこへ行く事自体が楽しかった。
 高校に入り、ゆきとよく出かけるようになった。江の島
あたりまでなら、叱られなくなった。それで、親へは「海へ行く」と
言って、熱海まで行くのだった。嘘はついていない。本当の事を
言わないだけだ。行ったら、禁止されるのはわかっていた。
少しずつ、狡さを身に付けてきたように思う。そんな自分を
好きではない。本当は、ちゃんと言いたいのだ。自分の居場所を
きちんと把握していて欲しいのだ。
 理子はそうやって、嘘は言わないが本当の事も言わなくなった。
だが、自分の行動に一定の枠は作っている。その枠からはみ出す事は
しないし、危険な事もしない。
 増山との事は、絶対に知られてはならない事だ。厳しい
母だったが、男女交際を禁じるほど厳しくは無い。友達の延長で、
モラルを持って付き合っている分には、文句は言わない。
プラトニックで、健全な場所でデートし、門限までに帰宅する。
結婚前にセックスなんて、とんでもない、と言う考えの持ち主
だった。勿論、キスも言語道断だ。
 だから、知ったら大変な事になる。これが例えば、相手が
同世代だったら、交際を禁止されて、日々責められるだけで
済むのだろうが、担任だとわかったら、大ごとだ。増山を告訴
するだろう。強姦罪か強制わいせつ罪で。もしくは学校と
教育委員会に訴えて、辞職させるかもしれない。
 愛し合っているなんて関係ないのだ。そもそも、そんな愛なんて
信用していない。愛しているなら、相手はまだ子供なんだから、
我慢するのが当たり前だと言うだろう。結婚するまで我慢できないのは、
愛していない証拠だと、普段から豪語している。
 愛が無くてもセックスはできる。それを十分承知して、女は
自分の身は自分で守らねばならない。男はセックスをしたいが為に、
愛の言葉を囁く。やってしまえば興味は半減する。飽きる。
捨てられるのがオチ、そういつも言われてきた。
 だから、増山に求められた時、母親の言葉が頭をよぎったのだった。
 あの日、3回もやって先生は私に飽きただろうか・・・。
 もう、年も明けて、今日で4日目だ。
 今日は歴研のメンバーで新年会をやる事になっている。場所は
駅前のラウンドワン。ボウリングをした後にカラオケだ。そして、
明日の5日の日、増山家に招待されている。今度はお正月なので、
家族で迎えてくれるそうだ。十日ぶりになる。考えてみると、
こんなに増山と会わないのは初めてだ。夏休みでさえ、部活の時に
隣の教室だから顔くらいは合わせていた。
 ゆきは、大晦日の晩、小泉と待ち合わせて初詣に行く、と暮れに
メールが来た。1年の時は、須田先輩に初詣に誘われた。だが
理子の家は、夜に男子は勿論、女の友達とすら出歩く事を禁止
されている。初詣なんて関係ない。初詣は元旦の午前中に家族で
近くのお寺へ行くのが恒例だった。そういう事情を察してか、
増山から初詣には誘われなかった。寂しかったが誘われたところで
断らなきゃならないのだから、断る辛さを味わわなくて済んだのを
ラッキーと思わなければ。
 時報から数秒して、あけおめメールが増山から来た。その後、
ゆきや、歴研のメンバー達からも来た。歴研のメンバーもみんなで
集まって初詣に出ていた。羨ましかった。高校に入ってから、
友達同士や部活の行事で遠出をしたり、泊まりに行ったりする機会が
増えたが、理子は僅かしか参加できなかった。この時期しか経験
できない、友人達との貴重な体験をさせてもらうことができない。
 他人を信じない母は、出先で男子に襲われる事を心配している。
男女が一緒に寝泊まりして、そういう事が無い方がおかしいと
思っている。女友達の家も同じだ。男兄弟や父親を疑っているので、
絶対に泊らせには行かせない。自分の実家ですら、自分の弟達を
信用していないので、二人きりになることはさせないのだった。
これも、守られていると言えば言えるのかもしれないが、
理子からすると行き過ぎに思えた。
 解放されたい。早く、母から解放されて自由になりたい。
家の手伝いは当たり前の家なので、小学生の頃から食器洗いと
雨戸の開け閉めは理子の仕事だった。その他の家事も随時手伝わされる。
何をやるにしても、全部、母流にやらなければならない。
神経質なので、それが物凄く窮屈だった。
 支度が済んだので、家族に挨拶をして家を出た。ラウンドワンまで
自転車で行く。正月だが、取り立ててお洒落はしなかった。グレーの
厚手のTシャツに黒のチュニック、ジーンズ、その上にコートを
羽織って出た。普段理子はあまり黒は着ない。自分で似合うと
思わないからだ。だが今日の服は、去年、ゆきが一緒に買い物に
行った時に選んでくれたものだった。チュニックの胸元が大きく
Uの時に開いているので、重たい感じがしなくて良かった。
 ラウンドワンに着くと、殆どが集まっていた。みんな思いのほか
時間厳守だ。だが、耕介が来ていなかった。学校へは遅刻してくる事も
無いし、どちらかと言えば早い方なのに、こういう時は苦手なのか。
確か修学旅行の時にも遅かった。
 「おはよう!明けましておめでとう!」
 みんなに挨拶をする。
 「理子ちゃーん」
 と、ゆきが嬉しそうに駆け寄ってきた。10日ぶりだが、
なんだか10日前よりも可愛くなっている気がする。私服のせいか。
ゆきは赤いダッフルコートを来ていて、制服と変わらない丈の短い
可愛いスカートを履いていた。女の子らしい。美輝は来ていなかった。
家族で帰省しているそうだ。
 「ねぇ、理子ちゃん。あたし、話したい事があるんだ。
メールじゃなくて直接と思って。終わった後、いいかな。大丈夫?」
 「うん。いいよ」
 理子は頷いたが、話しってなんだろう?やっぱり、小泉君の事だろうか。
 「よー、ごめんごめん」
 耕介がのっそりとやってきた。
 「遅いぞ、お前―」
 「いや、寝坊しちまって・・・」
 みんなブーブー言いながら、中へと入った。ボウリングを
するのは久しぶりである。夏休み以来か。理子はマイシューズ、
マイボールを持っている。去年、須田が作ってくれたのだった。
須田はボウリングがとても上手く、彼に基本を教わったので、
理子もそこそこ投げられるが、今回は持参したのはシューズだけなので、
上手く投げれる自信は無かった。
 「よーし。じゃぁ、第一回、歴研ボウリング大会を開催しまーす」
 と、耕介が声をあげた。
 いつの間に大会?と思ったら、枝本に説明された。初詣の時に、
大会にして順位を決めようと話しのノリで決まってしまったそうだ。
会費は既に集めてあって、上位3名は、次のカラオケの時に、
順位に応じた料金の料理をただで頼めるらしい。女子は少ないので、
会費は徴収しないと言われた。
 「えっ?いいの?」
 「姫たちからお金取っちゃ、男がすたるでしょう」
 と、横から茂木が言った。
 理子は笑った。なんか、先生が言ったように家臣みたいだ。
 「勿論、姫たちにはハンデが付くからね。ハンデは1ゲーム40ね」
 そんなにくれるの?理子は内心ほくそ笑んだ。マイボール持って
きていたら、完全優勝は間違いなかったろう。ハウスボールでも、
もしかしたら優勝できるかも・・・・。
 総勢12人だったので、6人ずつで2ボックスに別れた。女子は
二人しかいないから、当然のように1ボックスに一人にされた。
ゆきは小泉と一緒だ。理子は枝本、茂木と一緒だった。耕介は
小泉のボックスだった。
 理子はボール選びに迷った。マイボールは13ポンドなので、
ハウスボールだと、2ポンド軽い方がいい。そうなると11ポンドに
なるのだが、ボウリングを始める前は9ポンドを投げていた。
普段の感覚からすると11ポンドでもかなり軽いのだが、親指と
他二本の穴の感覚が狭いハウスボールでは、どうしても握らないと
ならないので握力がいる。考えた末、10ポンドを選んだ。
あまり軽いとストライクが出にくい。
 男子達はみんな結構、上手だった。力があるせいか、勢いで
ピンが倒れる。ただ、ストライクは出ても、スペアが出にくい。
ストライクが連続しない限り、スペアが取れないと点は伸びない。
隣のボックスで投げている耕介は、何故か下手だった。
投げ方からして変だ。あれは、わざとやっているのだろうか?
みんなゲラゲラ笑っている。
 まさか笑いを取りにいってるわけじゃないよね?
 赤面症の耕介はみんなの冷やかしに真っ赤になって抗議して
いるので、矢張りあれで普通みたいだ。
 ゆきは一番軽い8ポンドのボールで投げていた。か弱そうな
見た目そのままに、弱弱しく投げている。
 「ゆき姫、可愛い~~」と男子達は騒いだ。やっぱり人気が
あるんだな。
 理子の番が来た。何故か注目を浴びた。隣のボックスでも投げるのを
やめて見ている。なんだか緊張する。理子はいつものポジションに
立って、まずボールを持ってスイングしてみた。マイボールだと、
指の間隔が広く掌全体でボールを持つので、あまり指で掴まない。
だがその感覚でハウスボールを持つと、ダウンスイングの時に
ボールを後へ落してしまうので、しっかり握らないとちゃんと
リリースできないのだ。物凄い違和感だ。
 取りあえず、投げてみた。矢張り、後ろへ落としそうで怖かった。
そのせいで腕に力が入ってしまう。その為、ボールはあまり
曲がらずに左のピンが2本残った。
 「おおぉ~」
 と拍手が湧いた。女の子だから8ピン倒せば上々と思っている
みたいだった。何となく癪に障る。
 戻ってきたボールを持って、立ち位置を右へずらす。再びボールを
スイングしてから構えて投げた。第二スパットを通して左へと転がす。
今度は思った通りの軌道でボールは転がり、二本とも倒した。
スペアだ。男子達は前よりも湧いた。
 「凄い、凄い、ナイス~!」
 みんなが手を出すので、タッチしていった。理子は興奮してきた。
 この後も、理子はストライクやスペアを何度も出した。
 「理子姫、凄い!」
 みんな驚愕した。そもそも、構える前にダウンスイングしたり、
投げる時のフォームが、堂に入っていた。結局、理子は優勝
したのだった。スコアは126と135だったが、ハンデの
お陰で完全優勝だった。マイボールだと、大体150くらいは
行くので、理子自身にとっては、少々フラストレーションの
溜まるゲームだったと言えた。
 「理子、なんでそんなに上手いんだよー」
 と茂木が言った。
 「ふっふっふ。ひ・み・つ!」
 と言って、唇をすぼめた。どうも、普段と違うキャラになって
しまったようだ。大勢でのゲームに、祭りのような高揚感があった。
みんなも妙にノリノリだった。そして、その勢いのまま、
カラオケルームへと移動した。
 ここでも、ゆきと理子は席が離れて、それぞれに男子に囲まれた。
小泉は何故か、理子の隣にいた。どうも、さっきのボックスの
メンバーを入れ替えたようだ。ゆきはきっと、寂しく思ってるのではないか。
 「この冬休み、どうしてた?どこかへ行ったりしたの?」
 珍しく小泉が話しかけて来た。
 「ううん。どこへも。小泉君は?」
 「俺も、どこも。家で勉強してた。理子もでしょ」
 「ははは、まぁね」
 小泉とこうして間近で二人で話すのは初めてのような気がする。
こうやって近くで見ると、本当に可愛い顔をしてるな。目が
くっきりした二重で、顔も長くない。童顔のジュノンボーイに
似てる気がする。ただ理子の好みではない。眼鏡をかけていても
好みにはならないだろう。親友と好みが同じでなくて良かったと
今さらながらに思った。
 「理子はさ、枝本と付き合ってるの?」
 小泉のいきなりの質問に驚いた。
 「えっ?あの、枝本君から聞いてないの?って言うか、枝本君に聞かないの?」
 「枝本には聞いたよ。でも、何故かノーコメントなんだ」
 「あらっ・・・・」
 理子は枝本を見た。ノーコメントかぁ。あまり言いたく
ないんだろうな、自分の口からは。
 「理子も言いたくないのかな」
 小泉が笑顔で理子に聞く。理子はどう答えたらいいのか迷った。
 「あの、なんで、そんな事を聞くの?小泉君にはゆきちゃんが
いるじゃない」
 取りあえず、疑問を口にしてみた。
 「ああ、ごめん。その、村田がさ。理子の事を気にしててさ」
 村田・・・。電気部の村田か。パソコン作りを教えてくれた男子だ。
 「なんか、嬉々としてパソコン組み立ててる理子に興味を
持ったみたいで。須田先輩とは別れたみたいだし・・・」
 「頼まれたの?」
 「頼まれたわけじゃない。あれから電気部に全然来ないなって
ぼやいてるもんだから」
 「でも私、電気部へ行く理由ないし」
 「たまには、最上さんと一緒に来ればいいじゃないか」
 小泉はゆきの事を“最上さん”と呼んだ。
 「小泉君、ゆきちゃんと二人の時も、まさか“最上さん”って
呼んでないよね?」
 「えっ?あ、“最上さん”だけど・・・」
 「私の事は“理子”なのに、彼女は名字をさん付けなの?」
 理子は驚いた。
 「なんか、妙に気恥かしいんだよ」
 と言って小泉が赤くなった。
 「まぁ、その事については、理子は何も言わないでくれないか」
 理子は溜息を付く。呼び方については当事者の問題だから仕方が無い。
 「わかった。その件については本人達の問題だものね」
 「それで、電気部、たまには来たら?パソコンや機械ものが
好きじゃないか」
 「忙し過ぎて、電気部まで行ってる時間ないもん。それに、
枝本君とは付き合ってないけど、私、彼氏がいるから・・・」
 「えっ?まさか耕介とか、茂木とか・・・?」
 そう思っている人間が多い事を、小泉が証明している気がした。
 「彼らと私が、恋人関係に見える?」
 小泉は一瞬考えた後、頭を振った。
 「この学校の人じゃないの。大人の男の人」
 「大人の・・・」
 「そういうわけだから」
 「そうか。わかった。ごめん、変な事言って」
 「いえいえ。どういたしまして」
 「因みに、村田って、理子から見てどう?好みのタイプ?」
 「好みじゃないなぁ」
 「そっか。じゃぁ、彼氏がいなくても村田は望み無しか」
 だって、好みじゃないもん、と心の中で呟いた。
 「おい、理子も何か歌えよー」
 と、耕介が声を掛けて来た。
 「そうだ、そうだ、姫、歌って。理子姫は歌姫でもあるんだから」
 と誰かが言い、歌えコールになった。
 男の子とのカラオケはこれが初めてなので、歌えと言われても
緊張するばかりだ。なんせ、男が多すぎる。さっきから聞いていても、
男の歌ばかりだ。ノリはいいが、音は外れてる。こんな中で何を
歌えばいいのか。ラブソングとか、この連中の前で歌いたく
ないんだけどな、と理子は思う。
 「やっぱ、女の子だから、女性ボーカルの曲がいいんじゃない?」
 と枝本に言われた。だが、天の邪鬼な理子は、そう言われると駄目だ。
 決然と、曲を調べて番号を入れる。画面に出て来たのは、B‘zの
「今夜月の見える丘で」だったので、みんな驚いた。
 “たとえばーどうにかして・・・・”と、かなり思いを込めて、
色っぽく歌った。彼女の心の中が知りたくてしょうがないって内容の歌だ。
この気持ち、わかる。相手の目に自分がどう映っているのか、
凄く知りたい。知りたくて知りたくてたまらない。言葉で
聞くのではなく、心そのものを知りたいのだ。
 B‘zの曲は情熱的でセクシーだ。増山とちょっと似ている
かもしれない。どちらも好きだ。身も心も震える。やっぱり、
大人の男っていいよな~、と歌いながら思う。増山は理子の事を
ウブだって言うが、理子は案外ませていて、自分でも自覚している。
ただ恥ずかしがり屋なだけなのだ。内心では滾るものを持っている。
 熱唱してしまった。歌い終わったら大拍手だった。
 「いやー、すげー。女の子が歌ってるのに、違和感ない」
 褒めてくれてるのだろうが、複雑な表現だ。
 人数が多いので、カラオケはあっと言う間に終わった感じがした。
正月で混んでいるので延長はできず、予定通りの時間に終了した。

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