ChaoS

スポンサー広告


スポンサーサイト

--.--.--  *Edit 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



*Edit TB(-) | CO(-) 

小説・クロスステッチ第1部 <完>
第1章 花が咲く~第8章 刻印


クロスステッチ 第1部第8章 刻印 第2回

2010.03.08  *Edit 

 やがて、増山の手が下半身へと伸びた。最初は気付かなかった。
増山の動きがそれとわからぬような複雑な動きを見せていたからだ。
増山は非常に慎重にゆっくりと、遠回りしながらも着実にそこへと
近づいて行った。
 初めての出来ごとに興奮し、うろたえ、恐れ戦いていた理子が
気付いた時には、いつの間にかスカートが脱がされ、下着だけの
姿になっていた。増山の指が、その下着の上から感じられた時、
理子は恐怖を覚えて体を固くした。増山もいつの間にか下着
だけの姿だった。細い筈のその上半身は意外にも筋肉質で、
引き締まった綺麗な体をしていた。
 理子の上にいるのは、まさに大人の男だった。
理子は急に怖くなった。
 「先生・・・、いや。お願いだからやめて」
 理子は震えながら懇願した。
 「理子・・・」
 増山は優しく、乱れた理子の髪を指ですくった。増山の顔が
近づいてくる。その顔はセクシーで悩ましかった。増山はそっと、
理子に口づけた。さっきとは違い、そっと優しく舌が差し込まれて
きた。絡み合う。増山は唇を離すと、理子のおでこにキスをした。
その後も、眉間に、眉毛に、瞼に、鼻の先に、顎にと、
優しく口づける・・・。
 理子の気持ちを落ちつけようとするように、何度も何度も。


 「先生・・・あたし、怖い。だから、お願い・・・」
 増山は優しく理子の頬を撫でた。
 「何をそんなに怖がるんだ?初めてだから怖いと思うのはわかる。
でも、実際は、そんなに怖いものじゃない。理子が欲しい。
ひとつになりたい。こんなにも、自分から繋がりたいと
思ったことは初めてだ」
 学校ではクールなのに、目の前にいる人はとても熱い。
滾(たぎ)る想いが溢れているのがわかる。
 求められている。とても強く。
 でも・・・。
 こういう状況を前にして、熱くならない男がいるだろうか。
こんなシチュエーションなら求めるのが当然だろう。
 「先生・・・」
 理子は震えた。
 「大丈夫だ。体の力を抜いて、俺を信じて全てを委ねてくれないか」
 増山の指が、理子の下着にかかった。その瞬間、理子の体は
更に固くなった。
 「いや!やめて」
 激しく拒絶する。
 増山は優しく口づけをした。
 「理子、ごめんな。本当は卒業するまで待とうと思ってた。
だけど、ダメみたいだ。自分のものにしたいと言う、自分自身の
エゴに勝てそうにない。理子が欲しくてたまらない」
 増山は理子を見つめた。増山の目の奥には、断固として
譲らない強い光があった。
 「どうして、なの?どうしてそんなに・・・」
 理子は震えながら訊いた。
 理子の問いに、増山は微笑んだ。
 「この前も言っただろう?お前を愛しているからだ。自分から
女とひとつになりたいと思ったのは、お前が初めてだし、
この先もお前しかいない」
 その言葉に、理子の胸は打たれた。
 「信じて、いいの・・・?」
 「信じてくれ。俺はお前を裏切る事はしない。絶対に」
 力強くそう言われ、理子は体の力を抜いた。
 増山はそれを見てとると、優しく理子の下着を取り、
理子の秘密の場所に指をそっと当てた。
 「あっ!!」
 思わず声が出る。増山の指がゆっくりと動き出した。
快感が全身に走る。
 「理子、濡れてるよ・・・」
 増山に耳元でそう囁かれて、理子はカーッと熱くなった。
 指の動きに合すように理子の声があがった。全身が火照る。
何も考えられない。増山の指がまるで単独の生き物のように
感じられた。増山の愛撫が気持ち良かった。増山はゆっくりと、
じっくりと、淡念に理子の体を愛した。
 理子の体が震え出した。体の中が激しく疼く。
いやっ!と思った時、硬くて熱いものが理子の中に入ってきた。
 「ああっ・・・!」
 ゆっくりと突き進んでくる。
 理子の眉根が歪んだ。
 熱くて硬いものに貫かれる。
 痛い・・・!
 「理子、痛いか?」
 増山の問いかけに理子は頷いた。
 先生が、入って、来る・・・。先生が・・・・。
 とても痛かった。まるで焼けた棒を差し込まれているようで、
ジンジンする。
 増山のものが全部入った時、理子は大きな叫び声を上げていた。

 増山は自分の下で苦悶の表情を浮かべる理子を見て愛おしかった。
 理子の中は未踏の地を進んでいる感じがした。
 進もうとする増山のものを強い弾力で押し返してくる。
 増山は多くの女を相手にしてきたが、ヴァージンは初めてだった。
増山のこれまでの相手はみんな性体験が豊富だったから熟れていた。
理子は、全てが初めてだ。誰も触れたことのない理子の体に触れた時、
大きな喜びが沸き起こり、突き上げてくるものに襲われた。
まさに衝動だ。こんな事は初めてだった。
 これまで女の方から悩ましい姿態で挑発されても、反応
するのは股間だけで体の底から突き上げてくるものなどなかった。
心はいつも冷めていた。だが理子の場合は違った。愛おしい。
愛おしくてたまらない。まず心が欲し、そして体が欲する。
 理子には「何もしない」と言っておきながら、最後まで
いってしまった。言った時には本気だった。何もしない
つもりだったのだ。相手は教え子だ。おまけに性体験もない。
大事にしたかった。
 だが、理子を抱きしめて唇を合わせた時、我慢していたものが
一挙に溢れ出してきた。
 毎日学校で顔を合わせていても、恋人らしい会話も交わせ
なければ触れることもできない。目の前にいながら、普通に
コミュニケーションを取れないフラストレーションが爆発して
しまったのかもしれない。
 増山のものが全部理子の中に収まったとき、理子は大きく叫んだ。
 「理子、痛いか?」
 増山は理子の顔にかかる髪をそっとよけた。
 「せん・・せい・・・、痛い・・・とても」
 理子は息も絶え絶えにそう答えた。
 「ごめん、理子」
 増山はそう言うと、優しく理子に口づけた。
 まだ誰も入ったことのないその中は固くて狭く、そして
脈打っていた。早く抜いてやった方がいいのかもしれない。
だが、体はそれに反抗した。
 「理子・・・」
増山は理子の乳房を掴むと、その薔薇色の先端を口に含んだ。
理子の中が大きく脈打ち、増山のそれに伝わってきて、
増山は昂っていくのを感じた。
 理子の白い身体が増山の目に眩しい。理子の身体は染み一つなく、
透明感のある乳白色だった。まだ誰も使ったことのない絹布の
ようだ。肌ざわりはとても滑らかで、少しの抵抗もなく気持ちが
いい。ずっと撫でていたいほどだ。その綺麗で滑らかな乳白色の
上に、淡いピンクの小さな蕾が二つ乗っていた。蕾を乗せている
丘は、意外と豊かだった。大事な部分を覆う茂みは薄くて
柔らかく、地肌が透けて見え、とても頼りなげで繊細な感じがし、
そそられた。
 その繊細な中で、増山の熱いものが大きく鼓動している。
繋がっている・・・。
 やがて絶頂がやってきた。理子とひとつになっている喜び。
それが増山の心と体を熱くした。自分を受け入れてくれている
理子が、この上もなく愛しい。
 射精しそうになった瞬間に、増山は自分のものを引き抜いた。
 理子の外に増山の熱い液体が迸(ほとばし)る。いつかこれを、
全て理子の中に放出したい。
 
 二人だけの初めて時間は、とても熱くて長かった。
 理子は、増山のものが体の外へ出てからも、ずっと貫かれた
ままのような錯覚を覚えた。増山のものが収まっていた部分が
ジンジンとして熱く、痛い。
 増山は理子の首の下から腕を入れて理子を自分の胸に抱き寄せた。
増山の肌を自分の肌に直接感じて、理子は慄いた。体は火照り
頭も熱くボーっとするが、少しずつ自分を取り戻しつつある。
 額に優しくキスをされた。理子は恥ずかしくてまともに増山の
顔が見れないのだった。
 そんな理子の顔を持ち上げて、増山は理子の唇に口づけた。
 啄ばむような優しいキス。理子はうっとりした。
 増山の手が背中に回り、理子の背筋をスーッと撫でた。
理子は思わず嗚咽をもらした。細い指が優しくそっと背中を這う。
その度に理子の声があがる。
 「先生、やめて・・・」
 堪えられなくなった。
 増山は素直にやめると、今度は理子の手を取り、甲に接吻した。
その場所から全身に電気が走った。手の甲にキスされただけで、
こんなに感じるものとは知らなかった。ビリビリとしたものが
瞬間的に走る。
 増山は理子の手の甲から唇を離すと、舐めだした。驚いて理子は
思わず手を引いた。だが、増山は構わず舐める。そして、
親指を口の中に入れた。
 「あっ・・・!」
 驚愕と興奮が一度に押し寄せた。美しい顔をした増山が理子の
指を口に含んでしゃぶっている姿はとてもセクシーで、悩ましかった。
 この美しい人に愛されている。それだけでも、頭が白くなってくる。
 「先生・・・」
 理子が掠れた声で増山を呼んだ。
 増山は理子の指をしゃぶりながら上目づかいで見上げた。
その目が理子を震わせた。増山は一本ずつ丁寧に理子の指を
しゃぶる。指の股まで舐め上げる。理子は恍惚とした。
 「先生・・・、あたし・・・」
 「どうした?」
 増山は理子の指から口を離すと、耳元で優しく訊いた。
 「怖い・・・」
 「怖い?」
 増山は不思議な顔をした。既に1度結ばれているのに、
何が怖いと言うのか。
 「自分がどうにかなりそうで。・・・それが、怖いの」
 どうにかなりそう、か。
 何もかも初めての経験で、自分が変ってゆくことに恐れを
感じているのか・・・。
 「理子・・・・」
 増山は理子を優しく抱きよせて、髪を撫でた。
 とても愛おしい。いくら愛してもやまない。
 事後も心身ともに醒めることなく、ずっと手放したくない、
また貫きたいと思うのは初めてのことだ。 増山自身も、己に
恐れおののいている。心も体も昂ったまま穏やかにならないでいる。
まだ猛っているのだった。そんな増山の猛りを理子も敏感に
感じ取っているのではないか。その猛りによって自分が壊されて
ゆくような恐怖を感じているのかもしれない。
 増山は自制した。理子はこれが初めてなのだ。
 「先生・・・」
 二人は見つめあった。
 理子にとっては至近距離にある増山に見つめられるだけで胸が高鳴る。
 「理子、愛してる」
 増山はそっと唇を重ねた。
 何度口づけを交わしても、馴れるということの無い理子だった。
 そばにいるだけで、見つめられるだけで、胸が焦がれる思いがする。
 その腕の中で静かに抱かれているのが、一番落ち着くような
気がした。肌と肌が直接触れ合うと、そこから体が痺れてきて
疼く。どうにも堪えられなくなってくる。
 先生は私をどこへ連れて行くのだろうか。
 「理子、ごめんな。痛かったろう」
 「先生・・・」
 「こんなに早く奪うつもりは無かったんだ・・・。何も
しないって言ったのにな。嘘つきだな、俺は」
 増山は苦笑いをした。
 「お前を愛してる」
 鼻にかかった魅力的な声で、美しい顔から発せられると、
それだけで興奮してくる。
 この素敵な人から愛されて、とても嬉しい。言葉では
言い表せないくらいに。だが、愛される理由が未だに理解
できないでいる。先生は、どうしてこんなにも自分に夢中なのか。
いつか醒めてしまうのではないか。そんな不安が付き纏う。
自分に自信がない。
 「先生は、・・・どうして私をそんなにも愛してくれるの?」
 増山は眼を丸くした。今更何を言っているのかといった顔だ。
 「理子は、俺を愛してはいないのか?」
 増山は理子の問いには答えずに、とんでもない事を訊いてきた。
 「先生ずるい。私の質問には答えずに自分が質問してくるなんて」
 増山は頬に笑みを浮かべた。
 「教師ってそんなもんさ」
 「やっぱりずるい!」
 しかも、その質問の内容ときたら。
 「さぁ、答えて」
 増山は催促してきた。
 「そんなこと・・・。恥ずかしくて言えない・・・」
 理子は顔をそむけた。
 「答えてはくれないのか?」
 そんな風に言われたら、答えないわけにはいかないではないか。
答えなかったら先生を傷つけてしまいそうな気がする。
 「愛してなかったら、ここにこんなふうにしていません・・・。」
 理子は恥ずかしげに小さな声で言った。
 増山はふっと笑った。
 「じゃぁ理子は、どうして俺を愛してるのかな?愛する
理由を述べよ。字数の制限はなし」
 「だからそれは、私の質問じゃないですか」
 「いいから、答えるべし」
 なんだか口頭試問みたいだ。
 仕方ない。だが、改めてそう言われると明確な答えが
湧いてこない。
 最初から好きだったような気がする。まず最大のポイントは
眼鏡だ。眼鏡がとてもよく似合っていて 素敵だった。でも
それだけでは、憧れ以上のものにはならなかったろう。眼鏡の
素敵な人は他にもいるし。 キャラクターかな・・・。知的で
クールな雰囲気を持つハンサムなルックスなのに、中身は意外と
偏屈だ。でも、そういう人はやっぱり他にもいるだろう。
なんだかよくわからない。
 気が合う。相性がいい。でもやっぱり、そういう人は他にもいる。
例えば同じクラスの耕介とか。あいつとはとっても気が合う。
だが、それ以上のものは感じない。結局のところ、あえて言うなら
フィーリングか・・・。う~ん、難しい。
 理子の一所懸命考えている様子を見て、増山は笑っていた。
 「結局のところ、わからないんだろう?」
 増山に指摘された。
 「そ、そんな事はありません」
 理子はむきになった。
 「いいさ。むきにならなくても。俺もこれまで色々考えた。
どうしてこんなに愛してるんだろうって」
 増山は言葉を続けた。
 「それで気づいた。愛する事に理由なんて無いってことに」
 「理由がない?」
 理子は驚いた。
 「そう。一見ありそうには見えるけど、よくよく考えたら無いんだ。
だってどの理由も、他の人間にも 当てはまることだろう?」 
 確かにその通りだ。同じ条件の人間は他にだっている。なのに、
何故、この人なのか。
 「その人でないとならない、何かがあるんだろうとは思う。
でもそれは具体的なものじゃない。何故だか知らないけど無性に
惹かれるんだ。魂ごと持ってかれる、そんな感じかな」
 「魂ごと・・・?」
 何となくわかる気はした。何度否定しても心が言う事を
きいてくれなかった。
 「俺は、理子の何かに無性に惹かれた。事あるごとに理子が
俺の心の中に入ってきた。客観的に見れば、 別にどうって
こともない女の子なんだけどな」
 「あっ、酷い。ちょっと傷ついたかも」
 「大丈夫。俺にとっては最高に魅力的な女性だから」
 増山のその言葉に理子は頬を赤らめた。
 「それって、あばたもえくぼに近いものがありませんか?」
 理子の指摘に増山は大きく笑った。
 「そんな事を自分で言うもんじゃない。理子にあばたは
無いと思うけどな」
 「そりゃぁ、実際にあばたは無いですけど、夢中になってる
時って欠点が見えなくなるものでは?」
 「そういう所が理系っぽいよな。分析家だな、お前は」
 「いやですか?」
 「まさかっ!俺と似てる。だから好きだ」
 理子は再び頬を染めると、
 「それって、もしかしてナルシスト?大好きな自分に
似てるから好きとか・・・」
 「はっはっは!そうだ、それだ!ナルシストだから
好きなんだ、理子が」
 増山は大笑いした。理子はなんだか茶化されてるような気がした。
 でも理子は、この人のこういう所も好きだった。結局、
全てが好きなのだ。
 「理子・・・・」
 いきなり甘ったるい顔をして、長い腕を理子の体に絡めてきた。
 「お前には何だかわからないが、不思議な魅力がある。それが
俺を引きつけて離さない。知れば知るほど好きになる。愛が
深まってゆくのを感じるんだ」
 そう言うと、増山は顔を近づけて理子の耳たぶを軽く噛んだ。
 理子は喘いだ。
 増山の足が理子の足に絡んできて、体の一部に増山の熱くて
硬いものが当たっているのを感じた。増山は何度も耳たぶを
甘噛みすると、高い鼻先で理子の首筋を撫でていった。
体が熱くなってきた。
 増山の両手が理子の両手と合わさり、腕を上げられた。
そして増山の唇が理子の腋に触れ、やがて胸へと到達した。
増山は鼻で理子の乳輪をなぞり、そして乳首を口に含んだ。
吸われ、噛まれ、舌で転がされた。最初の時よりも快感を覚える。
喘ぎ声が大きくなった。
 「理子、また欲しくなった。・・・いいか?」
 増山が悩ましげな顔を上げて、下から理子を見上げた。
 「いやっていったら、どうするの?」
 「勿論、やめるさ」
 「・・・やめちゃう、の?」
 「そんな事を言うってことは、やってもいいって事だな」
 増山は笑った。
 「先生はやっぱり、意地悪ね・・・」
 「それは理子もおんなじだ」
 「どうして?私のどこが?」
 「『いやっていったらどうする?』って聞いたのが、
その証拠だろう?」
 図星だった。
 「俺を甚振(いたぶ)るとは、いい度胸だ」
 そう言うと、増山は濃厚なキスをしてきた。
 そして、長い指は理子の体中を這いまわった。増山の指先は
指紋が薄いのだろうか。とても滑らかで気持ちが良かった。
薄くて柔らかい唇も、その後を追うように体中を這った。
その唇が乳房を越えてお腹へと下がり、臍の周辺までやってきた時、
理子は震えた。その唇の目的地が何となく察せられたからだ。
 「先生・・・」
 理子は懇願するような声で呼びかけたが、増山の動きは止まらない。
 そしてとうとう、増山の唇は、理子の恥毛の上までやってきた。
 「先生!」
 さっきよりも強い声で呼びかける。理子は足を固く閉じた。
 「先生やめて・・・!」
 その懇願に構わず、増山は理子のそこに熱い吐息をかけた。
 それだけで興奮してくる。
 足を固く閉じているのに、増山の唇が吸いつき、舌が
割れ目へと差し込まれてきた。
 「あっ・・・!」
 初めての感触に味わったことのない快感が走り、
思わず声がでる。
 増山は口を離すと、
 「理子が見たい。見せてくれ」
 と言った。
 それがどういう意味なのか、すぐにわかって、理子は
恥ずかしくて首を振った。 
 考えてみれば、まだ昼間だった。冬だから、部屋の中はそんなに
明るくは無かったが、それでも十分視界はきく。
 「見たいんだ」
 増山は引き下がらない。
 「だめ。そんなの恥ずかしい」
 「見たい」
 「いやって言ったらやめるって、さっき言ったじゃない」
 「それは言葉のあやだ」
 「嘘だったの?」
 「嘘だ」
 増山は堂々としている。平気でこんなことを言うんだ。
それは理子が結局は逆らえないことを知っているからか。

スポンサーサイト


*Edit TB(0) | CO(0)

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
 ◆Home  ◆Novel List  ◆All  ◆通常ブログ画面  ▲PageTop 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。