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小説・クロスステッチ第1部 <完>
第1章 花が咲く~第8章 刻印


クロスステッチ 第1部第8章 刻印 第1回

2010.03.07  *Edit 

 クリスマスの日。
 いつものように、増山は栗山高校まで理子を迎えに来た。
 自ら助手席のドアを開けて理子を乗せる。
 懐かしい増山の車の匂い。車内はいつも綺麗で掃除が行き
届いている。勿論、外も綺麗に磨かれている。車内は何の
飾りもなく、すっきりしていた。
 「こうして理子と二人きりになるのは、久しぶりだな」
 増山の家へ行ったのが10月の終わりだったから、
二か月近くになる。
 「毎日会ってるとは言え、直接言葉を交わす事は
できないし、俺、ストレス溜まりっぱなしだった」
 「すみません。どうしても勉強に集中したかったので・・・」
 理子は素直に謝った。
 「いや、お前の言う事も尤もだ。二学期の前半は行事続きで
ろくに勉強できなかったからな。先の事を考えれば、しっかり
やらなきゃいけない時期だ」
 増山は担任だ。自分の生徒を志望先へと導いてやらなければ
ならない使命を負っている。これから状況は厳しさを増す事も
十分承知している。だからこそ、今この時に、しっかり
結びついておきたかった。もっと理子との絆を深めたい。


 増山は三者面談の時の事を思い出した。理子の母親は一見、
とても穏やかで優しげな面持ちと上品な雰囲気を漂わせた
女性だった。だが話してみると、強烈な個性を感じた。
穏やかそうな外見に反して、非常に烈しいものを持っていた。
そして、話しているうちに、理子の苦悩が何となくだが伝わってきた。
 そこには支配と被支配の関係が感じられた。親子なのだから
当たり前の構図かもしれないが、理子の母親はどこまでも子供を
自分の思う通りにさせようとする強い意志が感じられた。
非常に頑固そうだった。
 理子はその母親の思いをまともに受けて反抗し、喧嘩をし、
妥協する。母親の方は絶対に妥協しない。 自分に正直で
感情的だ。愛情が深いが為に、本人は全て子供の為と思っている。
 そんな理子の家庭事情を面談で垣間見た時、増山は理子を
守ってやりたいと強く思った。そして、ただ 守るだけではなく、
そういう場所から解放して自由に羽ばたかせてやりたいと願った。
 理子は一定の枠にははまらない人間だ。自由でユニークな発想。
そこが理子の魅力の1つでもある。だが非常に常識的でもある。
内向的な部分も見え隠れする。臆病で小さな子供みたいな部分を
持っている。そうかと思うと天真爛漫だったりもする。人間は
みんな複雑だ。色んな面を持ち合わせている。だが大体は一つの
カラーで表現できるのだが、理子は違う。捉えどころが無い。
 それが理子の魅力でもあるのだが、いつまでも親の支配下に
置いておくのは本人の為に良いとは思われなかった。
 「理子。俺はお前を絶対に東大に合格させてやる」
 増山が力強く言った。
 「先生・・・」
 「お前のお母さん、凄い人だな。面談の時に、お前の
これまでの苦労がわかった気がしたよ。色んな思いを
抱えて来たんじゃないのか」
 増山の言葉に心が震えた。
 「これからは、もっと俺を頼ってくれないか。お前の心を
俺に見せてくれ。怖がる必要はないんだ。俺はお前の全てを
受け止めてやる」
 増山の言葉に、理子の瞳から涙が溢れて来た。
 「泣き虫理子め」
 そう言って笑う増山に、理子は胸がキュンとするのだった。

 増山の家に到着した。
 「こんにちは!」
 と声をかけたが、シーンとしている。
 「みんな留守なんだ」
 と増山が言った。理子は驚いて増山を見上げた。笑っている。
 家族は、クリスマスくらい、二人でゆっくり出来るようにと、
留守にしてくれたのだという。
 御馳走まで用意してあった。
 なんて優しい人たちなんだろう。
 だが、この広い家で、二人きりだ。理子は急に怖くなってきた。
 増山がコーヒーを淹れてくれた。
 「ミルクと砂糖はどのくらい?」
 「あっ、無しで」
 と答えたら増山が驚いた顔をした。
 「えっ、ブラック?」
 「はい。変ですか?」
 「いや、変じゃないが、女子高生でブラックコーヒーって
ちょっと驚いただけだ」
 「そうですか?でもコーヒーはブラックが一番美味しいから」
 「そう言うって事は、コーヒー好きなのか?」
 「はい。昔は苦手だったんです。何ていうか、コーヒー
そのものじゃなくて、砂糖やミルクが入ったコーヒーが。なんか
甘ったるくって、それが口の中に残るのが嫌だったんですよね。
それで試しにブラックで飲んでみたら、こっちの方が断然
美味しいと思って、以来ずっとブラックです」
 「それって、もしかして甘いものが苦手?女の子なのに?」
 「いえ。甘いものは普通に好きですよ。甘すぎるのは苦手
なんですけど。飲み物が甘いのが駄目なんです。だから紅茶も
勿論ストレートだし、ジュースの類は果汁100%以外は苦手です」
 そう言って、理子は増山が淹れてくれたコーヒーを飲んだ。
とても美味しかった。
 「先生、凄く美味しいです。淹れるの、お上手なんですね」
 「そうか。うちはみんなコーヒー好きなんで、煩いんだよ」
 「あっ、そうだ」
 理子は持参したリボンを掛けた大小の包み紙を増山に渡した。
 「これ、クリスマスプレゼントです」
 頬を染めてはにかんでいる。増山はそんな理子をとても
可愛いと思った。
 「俺に?二つもあるが」
 「小さい方は、クッキーです。今朝、焼きました。大きい
方は、開けてお楽しみです」
 増山はまず小さい包みの方から開けた。可愛らしい一口大
サイズのハートのクッキーが容器にぎっしり入っていた。
バニラの甘い香りがする。
 「先生、もしかして甘いものは苦手ですか?」
 理子が心配そうに尋ねた。
 「いや。俺は結構、甘いものは好きなんだ。コーヒーはブ
ラックだが」
 「女の子達から、いつも色々貰ってるのに、ひとつも受け
取らずに、他の先生達にあげちゃうんですよね。甘いもの
好きなら、貰っておけばいいのに」
 「彼女達から貰う理由がない」
 「ほんとに冷たいひと」
 と理子は笑った。
 「今食べてもいいか?」
 「勿論です。是非」
 増山の綺麗な細長い指が、理子の作ったハートのクッキーを
つまんで口へ入れた。
 「美味い!とても」
 そう言って、理子に笑顔を向けた。理子は赤くなる。増山は
とても美味しそうに、そして嬉しそうに食べてくれていた。
少年のような顔をして可愛い。なんだかとても幸せを感じた。
 「じゃぁ、こっちも開けさせてもらおうかな」
 と言うと、クッキーをモグモグしながら、大きい方の包みを
開けた。出て来た物を見て目を見張る。
 「これって・・・、お前が編んでくれたのか?」
 「他に誰が編むんです?」
 増山は感動した。俺の為に理子が。
 「お前、器用なんだな。とても上手に編めてる。
・・・おっ、長いな」
 増山は首に掛けた。思った通り、とてもよく似合っていた。
 「その色なら、大抵の服に合うと思って選んだんですけど、
よく似合ってます」
 「お前、これを編むのに結構、手間暇かかっただろう。
それなのに、あの成績か。お前には感服する」
 「だって先生、メリハリが大事だっておっしゃってたじゃ
ないですか。息抜きですよ。息抜き」
 「ありがとう。凄く嬉しいよ。お前のぬくもりを感じる。
メールで冷たいとか書いて悪かった」
 増山は優しい瞳で理子を見た。胸が熱くなる。喜んで
貰えて嬉しかった。
 「それは、私も悪かったから。私は先生と違って子供だから、
自分を制御するのが大変なんです。だから、逃げてたんです・・・」
 そう言って俯いた理子に、増山が
 「理子・・・。上へ行かないか。俺の部屋に」と誘った。
 「えっ?」
 理子は戸惑った。心臓の鼓動が激しく脈打つ。
 「行こう」
 増山は戸惑っている理子の手を取って引いた。
 増山にいざなわれて、彼の部屋へ入る。
 なんだか怖い。理子は震えた。
 ベッドの端に増山は腰掛けると、
 「おいで」
 と理子に両手を差し出した。
 ベッドに座って「おいで」と言われても、素直には従えない。
 怖い・・・。
 「どうした?こっちへおいで。何もしないから」
 増山は優しくそう言った。
 そう言われたら信じるしかない。理子は仕方なく増山の
そばへ行った。
 増山はそばへ来た理子を、座ったまま、自分の足の間に引き
入れてそっと抱きしめた。心臓がドキドキする。きっと
増山には丸聞こえだろう。恥ずかしい。
 増山は理子から体を話すと、
 「理子、このまま足元に跪(ひざまず)いてくれないか」
 と言った。
 「えっ?」
 増山の言葉にうろたえた。跪いたらどうなるんだろう?
何もかもが初めての経験で胸が震える。
 「さっ」
 増山は優しい表情で促した。その顔を見て理子は従った。
 理子は、増山の長い脚の間で膝をついた。ドキドキしっぱなしだ。
 増山は長い腕を伸ばして、理子の垂れ下っている髪をそっと
よけると、理子の首の後ろに手をまわした。
 理子は首と胸元に冷たいものを感じた。
 「メリークリスマス。俺からのプレゼント」
 増山はペンダントを理子の首に着けていたのだった。
 理子は驚いて増山の顔を見た。増山は微笑んでいた。
 「ほら、見てごらん」
 増山に渡された鏡を見ると、理子の胸元には素敵な
ペンダントが輝いていた。
 四つ葉のクローバーの形に、小さいダイヤらしき宝石が
散りばめられていて、葉っぱの1つに、綺麗な緑の小さい
石がはめ込まれていた。
 「綺麗・・・」
 思わず溜息が洩れる。必要以上に自分を飾らない理子だったが、
宝石だけは好きだった。勿論、倹しい暮らしをしてきた者に
とっては縁の無い代物だ。だがその美しさには憧れる。
 「気に入った?」
 「とっても。凄く素敵。これ、ダイヤなのかな・・・」
 「ダイヤだよ。緑の石はツァボライトって言う、サファイヤの
仲間の珍しい石だ」
 「えっ?じゃぁ、とても高かったんじゃ?」
 理子は驚いた。
 「心配しなくてもいい。ダイヤは小さいクズダイヤの
集まりだし、ツァボライトも、2カラット以上のものは
滅多にないから高いが、小さいものは珍しくはないんだ。
だから安い」
 「そうなんですか。この、ツァボライトって石、凄く
きれいですね。透明感があって・・・」
 「そうだろう。エメラルドより透明感があって硬いそうだ。
若い理子にピッタリだと思った」
 「チェーンは、プラチナですよね。やっぱり高そう・・・」
 増山は理子の胸元に長い指を這わせた。その瞬間、理子の
体に電気のような衝撃が走った。
 「いつも一緒にいられないし、会いたいと思っても会えないから、
俺の代わりだと思って、常に身につけていてくれないか」
 「先生・・・」
 理子の声が上擦る。
 「だから、濡れても錆びないプラチナにしたんだ。宝石も
硬い石を選んだ。それに理子は緑が好きだし」
 「どうして緑が好きって知ってるんですか・・・?」
 震える声で訊いた。増山の指はペンダントの周辺を行き来していた。
 「そんなの、決まってるじゃないか。俺の好きな色だからさ」
 そう言って笑う増山は大胆不敵な表情をしていた。
 「先生って・・・」
 続きを言わないうちに、唇をふさがれた。
 とても熱いキスだった。これまでよりも濃厚だった。
 理子は抱き上げられ、ベッドの上に寝かされた。
唇は重なったままだ。
 強弱をつけて吸われたと思うと、唇を軽く噛まれた。
ついばむように、理子の唇を貪ってくる。
 やがて、舌が入ってきた。口の中まで入ってきたのは
これが初めてだった。もうすでに頭が白い。先生にキスを
されていると思うだけで、もう何も考えられなくなる。
 増山の舌は理子の口の中を動き回り、理子の舌を捕らえた。
躊躇う理子の舌に増山は舌を絡めてきた。
 唾液が混じりあう。
 体が熱い。頭も熱い。何かが体の中から湧き上がってくるのを
感じる。
 ああ、どうしよう・・・。
 やがて増山の指が、理子の頬から耳たぶにかけてそっと
なぞってきた。
 「あっ・・・・」
 理子は無意識に小さな叫び声を発した。
 耳たぶを弄ばれる。それだけで、体が疼く。
 耳たぶを弄んでいた増山の指が、ゆっくりと首筋を這い、
やがてブラウス越しに理子の胸の上をそっと
 這い出した。
 右手で理子のブラウスのボタンを外し始めている。左手は
理子の髪を優しく撫でていた。理子は慄(おのの)いて、
慌てて自ら、唇を離した。
 「先生・・・」
 増山を見つめる。増山の瞳には熱いものが滾(たぎ)っていた。
いつの間にか眼鏡が外されている。眼鏡を外した増山の顔は、
普段のクールで凛々しい知的な顔から、甘くてセクシーな顔に
変貌する。その顔が間近にある。熱い目で理子を見つめていた。
恥ずかしかった。そして、怖かった。
 ブラウスのボタンが全て外れた。増山の手はプラジャーの上にあった。
 「先生、・・・やめて・・・」
 理子は増山の手を取って懇願した。これ以上は駄目だ。
怖い。自分がどうにかなってしまいそうだった。
 「理子・・・」
 増山は熱い吐息を漏らすと、理子の首筋に唇を這わせた。
柔らかい唇と舌に這われ、理子は興奮して声を漏らした。
増山の唇と舌は、そこから電磁波でも発しているのではないかと
思うくらい、そこに触れられた部分が痺れるのだった。やがて、
耳たぶを軽く噛まれた。思わず声が出る。
 増山は押さえていた理子の手を外すと、その長い指を理子の
首から肩にかけて何度も滑らせた。やがて、その指が、理子の
肩からブラウスを引き下げ、背中に回り、ブラジャーのホックを
外した。ブラウスと一緒に理子の体から剥がされ、胸が露わに
なった。その乳房を増山の大きな手のひらが包み込んだ。
 「あっ!!」
理子は震えた。
まだ誰にも一度も触れられたことが無い。恥ずかしさが込み
上げてくる。思わず首を振る。
 「理子、愛してる・・・」
 増山はそう言うと、両手でその存在を確かめるように、
ゆっくりと揉みだした。
 快感が理子の体を走った。
 増山は理子の乳房を下から掴むと、ゆっくり回すように
優しく揉んだ。
 体の中から込み上げてくるものがある。体が疼く。
やがて、乳首を、その長くて綺麗な指で挟まれた。
 「あんっ・・・・」
 思わず声が出た。やるせない。一挙に興奮が高まるのを
感じた。そして、その乳首に口づけされ、口に含まれた時、
背筋に電気が流れるような衝撃を感じた。思わず体がのけぞった。
吸われた。優しく、そして強く。
 やがて増山は唇を離すと、舌を理子の薄桃色の乳輪の周りに
静かに這わせ、乳首を舐めた。
 舐めるという行為はなんて煽情的なんだろう。興奮は高まる
一方だ。いけないと思う気持ちと、このまま愛されていたいと
いう気持ちの間で理子は揺れていた。
 相手は大人の男だ。このままいったら、やがては・・・・。
 どうしよう・・?

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