ChaoS

スポンサー広告


スポンサーサイト

--.--.--  *Edit 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



*Edit TB(-) | CO(-) 

小説・目覚めのセレナーデ
第一章・夏は暁


目覚めのセレナーデ 1-12

2015.07.06  *Edit 

「純哉く……ん……、あっ、あぁん……、ぁ……」
 久美子は純哉の指攻めに悶えていた。
「久美ちゃん……」
 純哉は指で茂みの中を探索しながら、乳房をしゃぶっている。
「あぁ、純哉くん……、いい、とっても……、あぁもっと……」
 ヒンヤリした細い指先が、熱くヌルヌルした場所で弾んでいる。優しいタッチで
軽やかだ。そうしていきなりぶしつけに突っ込んで来る。こうしてくれたらとか、
ああしてくれたらとか、次の動きへの欲求とはまるで違う事をするのが純哉だ。
 思うようには進まない事に苛立ちを覚えることもあるが、そうして焦らしておいて
最後にど真ん中ストレートなのだ。
 天才の指は気まぐれだ。
 傲慢で自己中だ。
 自分の弾きたいように弾き、奏でたいように奏でる。
 楽器の事など考えない。自分に合った楽器を選ぶのだ。
「久美ちゃん、いくよっ」
 つい今しがたまで、ハァハァと息を荒げていた筈なのに、純哉の声は
冷静そのものだった。顔が嬉しそうに笑っている。
「お願い……、来て……、純哉くんが……欲しいよぉ」
 何だか自分だけがのぼせ上っているようでちょっと癪だが、もう我慢できなかった。
 純哉が久美子の足を大きく広げると、自分のものを挿しこんで来た。
「ああぁ……」
 ズンズンと奥まで進む。
「あぁ、……いいよ、久美ちゃん」
 久美子の上でのけ反る純哉の首元が、とてもセクシーに感じた。喉仏が突き出ている。
「久美ちゃんは……、ハァハァ……、奥が……、深いね……。気持ちいいよ、たまらなく」
 純哉が思いきりグリグリしてきて、久美子は声を上げた。
「いや、……だめぇーーー」
 刺激が強すぎておかしくなりそうだ。
 純哉を絶倫だと思う。いつまでも果てずに攻めてくる。終わった時には、久美子は
精も根も尽き果てるのだった。
 純哉はベッドに突っ伏してる久美子をよそに立ち上がると、ソファに置いてある
カバンからタバコを取り出して口に咥えた。
「あれ……、タバコ、吸うの?」
 顔を横に向けたら意外な純哉の姿が目に飛び込んできて、久美子は驚いた。
 純哉は咥え煙草のまま、ベッドに入って来た。
「ふふん……。よく見てよ」
 そう言って顔を突き出す。
(あれ?……あれれ?)
「やだ、なにこれ?煙出て無いし、ってか、火点いて無いし。あー?もしかして、お菓子?」
「あたり~。小さい時に食べた事無いかな?駄菓子屋さんで売ってるやつ」
「そう言えば、見た事ある。買った事ないけど、友達から1本貰った事があるよ。
でも、あんまり美味しく無かったから、私は買わなかったんだけど」
 なんでそんな物を?とついつい不審な目で見てしまう。この人のやることなす事、
理解できない事ばかりだ。
「これ、確かに美味しいとは言えないよね。不味くもないけど」
「じゃぁ、なんで?」
「そうだね~。何て言うか、笛吹きのサガ、かな。何か口に咥えて無いとね。
口寂しいんだよね。だからってタバコは吸えない。喉や肺を痛めたく無いからね」
「それなら、ホイッスルでも咥えてればいいのに」
「ふぁっふぁっふぁっ……」
 咥えたまま笑ったので、声が変にこもっていて可笑しかった。
「それだとさぁ。息する度に音が出ちゃうでしょう。うるさいよ。周囲にも迷惑かけちゃうしね」
「今、あれがあるじゃない。ほら、あれ……。えーと……、電子タバコだっけ?」
 純哉はお菓子のシガレットを口の横に咥えてニンマリと笑った。
「持ってるよ、あれも。たまに吸う。まぁ、TPOに応じて。今はさ。ほら。激しく運動した
後だから。少し甘い系が欲しくなるって言うか」
 そう言って、人懐っこい笑みを浮かべる。
 久美子はその顔に胸がキュンとした。
 この人は能天気と評判だし、実際にそう思うが、天使と悪魔の両方の顔を
持っているようにも思う。そして今の顔は天使だ。
「ねぇ、純哉君……。真田さんの事なんだけど」
 純哉の眉尻が僅かに上がった。だが笑顔のままだ。
「どうかした?」
「うん……。何て言うかその……、どこか悪いのかな?」
「どうして?」
「……」
 久美子は俯いた。どう話したら良いのだろう。
 逡巡している久美子に純哉は言った。
「この間、あいつと寝たんだろう?」
 驚いて顔を上げたら、相変わらず笑顔のままだ。
「それで、いつもと様子が違った。そういう事じゃないの?」
「えっ?やだ……、どうして……」
 久美子はうろたえた。
「そんなに驚く事じゃないよ。君と幸也の関係はとっくの昔から知ってる。
周知の事実じゃないか」
 白い歯を見せて笑っている姿が爽やかだ。全裸だと言うのに。
「大丈夫。僕はモラル感が薄いから。君が誰と寝ようが、何人もの男と同時に
関係しようが、全然気にならない」
 そこまで言われると、気分を害す。
「この場に幸也がいて、三人でやっても構わないくらい。結構、楽しいかもね」
「純哉君、やめて。いくら私でも、そういうのはイヤ」
「そうか。それはちょっと残念……」
 本当に残念そうな顔をしている。
(まさか、本気で言ってたの?)
 矢張り、この人は普通とは違うと改めて思う。
「まぁ、ちょっと言い過ぎたね。話を本題に戻そうか」
 優しい笑みを浮かべている。久美子は僅かに頬が熱くなるのを感じた。
「それで、久美ちゃんはどう感じたの?違うって言えば違っても当然じゃないの?
8年も日本と外国を行ったり来たりして、居はドイツに構えてたわけだし。
こっちにいた時のようにはいかないよね」
「それは確かにそうだけど……。何て言うか、その、心ここにあらず……って
感じがしたのよね。何か思い悩む事とかが、あるのかな、って……」
「ふ~ん……、なるほど……」
 純哉は咥えていたシガレットをムシャムシャと食べ始めた。
「ねぇ、純哉君はどう思う?真田さんから、何か聞いてるんじゃないの?」
 純哉は久美子の問いかけに、すぐには答えなかった。暫くシガレットを
むしゃむしゃと口の中で咀嚼し、ゴクリと飲み込んでからおもむろに久美子の方を見た。
視線の鋭さに思わずたじろく。
「特に何も……」
 顔が近づいて来て、唇が塞がった。
 ぽってりした唇から甘い香りがし、熱い吐息が唇を覆った。
「なんだか……、妬けて来たな……、僕……」
「えっ?」
「今一緒にいるのは、僕だよ?……幸也の事なんて忘れてよ」
 囁くように息を吐きながら喋るのが、体を熱くする。
「純哉くん……」
 首筋に長い舌が這ってきて、久美子はそれだけで頭が白くなっていくのを感じるのだった。


スポンサーサイト



*Edit TB(0) | CO(0)

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。
 ◆Home  ◆Novel List  ◆All  ◆通常ブログ画面  ▲PageTop 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。