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Book レビュー


荒山徹「柳生大戦争」

2015.01.25  *Edit 


久々の荒山作品、柳生物……。

朝鮮と日本の歴史上の関係が、荒唐無稽に描かれていて、その、あまりの

荒唐無稽さに、ついついハマってしまう荒山作品。

私も柳生、好きなんですよ。だから、ついついね。

この作品自体は2007年出版なので、時間的には結構経ってます。

何作か読んだ後、少し食傷気味になって、荒山作品はひとまず

終わりって思っていたんだけど、図書館で見つけて、久々に

読みたくなりました。

久々だったし、借りたのが単行本だったので、ネットの他の方の

レビューとかを拝見して今更ながらに知ったのですが、文庫本の

あとがきに、柳生物はこれで終わりって作者が書かれたそうで。

まぁ、随分と書かれてきたから、これで終わっても納得では

ありますが、この本の最後のシーンに、少しだけ疑問を持ったので、

もしかして、続きがあるのかなぁ?なんて思ったりもしたんですよね。

生き残ったのって、果たして本当に、十兵衛なのかしら?ってね。


さて。

タイトルからするに、柳生一族総出で、朝鮮の妖術師と大戦争が

繰り広げられるのかしら?なんて予想してたんですが。

全く違いました。

三部構成になっておりまして。

第一部を読み始めると、舞台はどうやら鎌倉時代の朝鮮半島。

しかも、そこの禅宗の大禅師であり国師でもある、晦然って

老僧が日本に渡ろうとしてる所から始まっていて、延々、

その老僧のお話しが続きましてね。

ハテ?なんだ?この話しは?どこが柳生?しかも、元寇の役の

暫く後の時代らしい。鎌倉時代じゃん。。。。

不審に思いながら読み進めて、やっと、柳生悪十兵衛なる人物が

登場するんだけど、思いの外、活躍が薄い…………。

結局のところ、晦然老師が日本での経験を元に、帰国後に国史を

ねつ造し、ねつ造したって事を帰国後に悪十兵衛に手紙で告白

するところで終わり、第二部へ。

ここからは、お馴染みの江戸時代初期の柳生のお話しなんですが。

基本的には、史実を踏まえながらも、柳生関係ではもう、

相変わらずの創作三昧?

今回の主役は十兵衛の異母弟、友矩でしょうかねぇ。

三代将軍家光の寵愛が深く、それが為に追われる身となる、

不遇の美剣士。。。

これがね。第二部ね。家光との閨房の様子がさ。

それはもう、濃密なシーンの描写が凄くって。

BL好きには溜まらないかもしれませんね。

でも、これ、男だから書けるシーンかもしれない。。。

友矩は、ほんと可哀想だわ~。

朝鮮に渡ってからの彼よりも、父である宗矩とのシーンの方が

胸に迫った気がする。

色々あって、第三部では、友矩を討つ為に、兄である十兵衛と

弟の宗冬が朝鮮を渡るんだけど。

今回の小説は、これまでの大団円エンターテイメント的な

作品達とは趣を異にしてますね。

この時代の朝鮮史、特に、清との戦争で結果的に破れて服従

するまでの様が、事細かに描かれていて、エンターテイメント

と言うより、まさに本格歴史小説的な感じ。

勿論、その間に、柳生がからんできて、柳生のシーンだけが、

いつもの調子に近いんだけど、それでも全体がエンタじゃないから

大人しい印象……。

結局、朝鮮を描きたいが為に柳生一族の争いを絡めてきただけ、

って感じでしょうか。作者も作品中で、そう語ってるしね。

だから、柳生の話しと思って読んでると、物足りない感がある。

最後は一挙に片を付けた感。あっけない感じ。

朝鮮が清に服従したので、作者の役目も終わった?

でも、友矩をそのままにしておく訳にもいかないから、

ちゃっちゃと十兵衛に片づけさせた。

当代随一の剣士二人の戦いにしては、たった数行で終わると言う、

味気なさ……。そして、妖術師が出てきて……。

でも、ここら辺もいつもに比べたら段違いのあっさりさ。

う~~~ん……。伝奇小説としての面白味は、イマイチでしたねー。

朝鮮の事はよく分かったと思います。


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